座談会

甲斐講師と合格者 2019年

合格者が「今こそ」語る、受験英語の「普遍性」を求めて。

甲斐講師の講座を受講していた医学部・難関大合格者の皆さまに甲斐講師の講座や成増塾についてお話しをしていただきました。

  • 九島遼大さん
    東京慈恵会医科大学
    他多数の医学部に合格
  • 木村涼乃さん
    一橋大学
    社会学部合格

九島君と木村さんが入塾したのは、二年生あたりだったと聞いています。卒塾する頃の偏差値は70前後に二人とも到達していたそうですが、入塾する前は、英語の成績はどうでしたか?

九島:全くダメでした。他の大手予備校に通っていたんですけど、苦手すぎて何からやるべきかわからずに、とても困っていました。

木村:私も九島君と同じです。文型の把握とかも全然出来なくて。中高一貫校だったので、中学生の時に英語の学習を怠けてしまい、英語は全くわかりませんでした。

甲斐:まぁ、「甲斐の英語」ではスタート時点で英語が出来ないのは、鉄板だからね(汗)

九島:それでも、甲斐先生が、僕は途中入塾なのに、補講をして貰い、英語の「ゼロ」から教え直してくださったのは本当に助かりました。

木村:私も途中入塾でしたけど、英語の初歩から教えて貰って本当に良かったです。

 

ところで、なぜ九島君は医学部に入って医者になろうと思ったのですか?
東京慈恵会医科大学を選んだ理由や、その大学の特徴を教えてください。

九島:一番の理由は両親が医者だったからです。もっと言えば、祖父祖母、叔父、従兄弟も含めて、全員が医者。だから、医者になりたいというより、医者になるという道以外は考えた事すらなかったです。

甲斐:まるで医者になることを運命付けられているようだね。では他の大学の医学部にも合格したのに、なぜ慈恵会医科大学を選んだの?後輩のために、大学の特徴とかも教えてくれない?

九島:慈恵はゆるい!めっちゃ、ゆるいです!

甲斐:それ言っていいの?(笑)

九島:いや、これはとても大事なことですよ!実際に、私立医大の中では、ダントツに慈恵と慶應はゆるいと聞いていて…。

甲斐:えっ、どういう意味で「ゆるい」の?(笑)

九島:慈恵に関しては、小テストもあまり実施されないです。試験も、普通に勉強したら、十分に点数をとれるものばかりです。それで余裕ができた時間に、自分の好きな勉強をしたり、部活動を積極的にやったりして、結果的に様々な経験ができるんです。教授も、「一年生は思いっきり遊んでいい」と認めてくれています(笑)。

 

一方で木村さんは、併願で早稲田の政治経済学部と国際教養学部にも合格。
両者はとても人気がある学部ですが、どうして一橋大学を選んだのですか?また一橋大学に入って良かったところはありますか?

木村:私は国立志望で、そのためだけに大嫌いな社会科目を勉強しました。せっかく勉強したので、一橋に進学しないと損だと思いまして…。

甲斐:なるほど。努力は報われたいからね。では一橋大学に入って良かったところはある?

木村:学部間の垣根が殆どないところです。それどころか、卒業に必要な単位として、他の学部の単位も取らないといけない。その意味で、履修する授業の幅に、自由度が高いところが、一橋大学は凄く良いなと思います。

 

九島君は医学部、木村さんは、「国立大学と早稲田の併願」であったと言うことですが、受験英語の勉強として、何か特別なことはしましたか?またその勉強方法に違いなどはありましたか?

木村:それは全くないです。実際に、私の場合は、一橋大学の過去問をやり始めたのは、センター試験が終わってからです。

甲斐:それはさすがに遅いような…(汗)。

木村:それまでは、甲斐先生の課題や授業では、早慶上智や東大、医学部から文学部まで様々な英文を課されるので、分け隔てなく取り組んでいきました。大学個別の対策は、基礎が完成してからやるべきだと思うし、逆に様々な大学の問題をやった方が、きっと力は付くと思います。

甲斐:まぁ、確かにそれは言えるね。どこの大学の問題でも、「英語は同じ」というのが、僕の基本的な授業理念。結局は、しっかりとした英文法の基礎がないと、長文問題や文法問題はもちろん、英作文やリスニング対策だって意味のないものになってしまう。

木村:その通りだと思います。とくに私は、最初は志望校がはっきり決まっておらず、甲斐先生に相談すると、「とりあえず、正しく英語の力を上げれば、秋以降であっても、どこの大学の対策でも十分に間に合うよ」とおっしゃってくれたので、受験する予定のない慶應や上智、または医学部の英語にも積極的に触れられました。これは、正しく「英語の力」を身付けると言う点において、本当に良かったと思います。

甲斐:九島君はどう?

九島:僕も木村さんと同じです。僕は医学部志望でしたけど、早慶上智の問題を多く取り組めたのは、本当に力が付いたと思います。「医学部」であっても、秋ぐらいまでは、特別な対策はいらないと思います。

甲斐:と言うことは、二人ともやって来たことは、とりわけ大学別に特別な秘策があったわけではない。「王道的」というか、何処の大学を志望するとしても、英語の成績の伸ばし方は変わらないと言うことだね?その意味では、「志望校別の英語の勉強の仕方がある」と言っても、概ね、受験英語は「普遍的」であると言えると思います。

木村:もっと言えば、国立の英作文であっても、それなりに長文が読めるようになってからやると、すぐに書けるようになりました。長文読解や英作文などの「問題形式」は、大学によって様々であるとしても、やはり「普遍性」があると思います。例えば、「長文読解をちゃんとできる人」は、どの大学の、どの形式の問題でもできますから。

九島:もちろん医学部は、医学系の長文はよく出題されるけど、まずは基礎力がないと、やっても意味がないです。

甲斐:そうだよね。医学部志望者は、医系長文を読むための、特別な「医学の知識」の必要性を気にしているみたいなんだけど、それについてコメントもらえる?

九島:はい。必要なのは単純に「英語力」であって、とりわけ時間を割いて「医学知識」を習得する必要はあまりないと思います。実際、僕の「医学英語」の長文対策としては、8月、9月以降から始めました。必要な最低限の「医学知識(風土病、生活習慣病など)」は、過去問をやっていく中で、自然と完成されていった感じです。まずは普通に「受験英語」をやるべきです。だから、僕は秋以降も、「医学英語」と「普通の学部の英語」をバランス良くやっていました。

甲斐:そうだよね。確か夏ごろに九島君に面談してみると、一日二題の長文を、医学英語と「それ以外の学部の英語」を一題ずつやっていると言っていたよね。

 

『英語学習の普遍性』という点では、大学に入っても同じですか?

木村:私の大学は二人のnative speakerの先生がいるのですが、その授業では、みんなと英語でdiscussionをしています。みんな言葉に詰まりながらですけど…。ただみんな受験英語を乗り越えてきたという地盤があり、大学に入ってからの英語もその延長だから、何とか成立しているのだと思います。結局は英文を読めないと、speakingもhearingもできないので。

甲斐:これから様々な受験方式が出てきても、「英語学習の普遍性」は絶対に言える。昔から何も変わっていないんだよね。それがイラスト問題でも、リスニングであっても。もちろん、大学に入ってから「communication tool」としての「英語」であったとしても。

木村:英語の普遍性と言えば、甲斐先生の授業では、英文法はもちろんのこと、文脈の論理にもの凄く拘っていて、それも大学での英語にとても役に立ちます。「経済学入門」の最初の授業では、その資料は全て英語で書かれていました。当然、私は経済学の知識は、全くありません。そこで、甲斐先生が授業中にやっていた「文脈の論理的な捉え方」を、そのまま頭の中で再現して、何とか読み進んでいったという感じでした。

九島:甲斐先生は、英文法を正しく使えるように、よく「状況別」にまとめられるので、その思考の方法が、医学の勉強においても、僕の土台になっていると思います。医学だろうと受験英語だろうと、「手持ちの知識だけを使って、その場で物事に対応する力」が求められます。そのためには日頃から、その知識を「使うべき時に、正しく使えるように」、それらを状況別にまとめておくことと、「木」ではなく、「森」として全体像を見渡す「観察力」が大事だと思います。医学の勉強でも、僕は未だに、そのように知識をノートにまとめているんです。

 

実際に、「甲斐講師の英語」を受講して、どのような感想をお持ちですか?

九島:甲斐先生の授業に関して言えば、とにかくわかりやすい!甲斐先生に教わって、初期段階で、「文法力」が圧倒的に身に付きました。それも長文をやっていく中で、自然と身についたのは本当に良かったです。「文法力」は英語の成績を伸ばす上で、絶対に不可欠なものだから、早く甲斐先生の授業で「文法力」を高めて欲しいです。

木村:私もそう思います。甲斐先生の授業は、英文法に関しても、文脈の把握に関しても、他の授業では考えられないぐらい、丁寧に、授業後の疑問を全く残さないように教えて下さるので、そこは他とは圧倒的に違うと思います。だから、毎回毎回の授業で、やるべき事を消化しやすかったです。その結果、私は周りの口コミや情報に流されずに、甲斐先生から言われたことしかやらなかったことが、今考えると本当によかった、これから甲斐先生の受講する生徒さんに伝えたいです。

 

最後に、これから大学受験をする後輩へのメッセージってありますか?

九島:受験当日は、確かに緊張しました。その緊張感の中で、僕は試験中にやるべき事をずっと心の中で確認していました。たとえば、英語だったら、読めないときは英文全体像を見渡して、とにかく視野を広げることを意識しようとか…。そうしている内に緊張していることも忘れていたので、受験生には、緊張したときこそ、やるべきことのイメージトレーニングをやってほしいです。それは受験直前期も同じです。

木村:私は全く緊張しませんでした(笑)。ただ、受験勉強は、経験的にきっと将来にプラスに働くと思うし、第一志望に合格すると、本当に大学は楽しいところになります。だから受験生には、一生で一番勉強すべき時に、一番頑張って欲しいと思います。